SCGの5位にEnchantress
2015年9月14日 レガシー コメント (9)リストを見て戦慄しました(挨拶
見れば見るほど新鮮な驚きに満ち溢れています。
Enchantressぐらいしか自信を持って語れるアーキタイプが無いので、ここは頑張って書いてみよう
まずはレシピを並べてみます。
比較になるかと言われると微妙だけど、MMFCで使った自分のデッキもその下に
載せてみました。(デッキリスト提出を併せて済ませる横着プレイング)
お互いのリストで全く採用されていないカードは赤字にしてあります。
SCGのリストは、一言で言うと漢気に溢れているといった印象でした。
具体的に何が違うのか、一つ一つ考えてみましょう。
(1)大量のシャッフル手段
SCGのリストにはフェッチが7枚投入されています。僕のリストは4枚。
《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith(MBS)》4枚と合わせてシャッフルが可能なカードは11枚。《真の木立ち/Sterling Grove(INV)》、サイドの《悟りの教示者/Enlightened Tutor(MIR)》を合わせると15枚ものシャッフルさせるカードが投入されています。
実は北米のリストではフェッチが6枚以上投入されることは珍しくありません。
ただ、これだけ大量のシャッフル手段が投入されたリストはあまり見たことがありません。
言うまでもなく、これは4枚投入された《ミリーの悪知恵/Mirri’s Guile(TMP)》を活用することを想定しています。
話すと意外に「ああー」とリアクションされるので、ここで改めて書くことにしますが、《ミリーの悪知恵/Mirri’s Guile(TMP)》は複数枚置いてもそこまで腐ることはありません。むしろ2枚までは積極的に置きたい。
1枚目の解決で見た3枚が不満であった場合、2枚目の解決にスタックでフェッチ等を起動することで、上3枚を変えることが可能だからです。
常にフレッシュな3枚を見ることに命を懸けていることが伝わってきます。
(2)《開花の幻霊/Eidolon of Blossoms(JOU)》の投入
9枚目のエンチャントレス、という位置付けです。
大量投入されたGSZの使い道の一端という意図も有るでしょう。
自分のレシピではエンチャントレスとしてカウントできるのは9枚。
これは『9枚だと初手にエンチャントレスがある期待値が1を超える』という論理に基づいています。
このデッキは13枚ものエンチャントレスが投入されています。
好意的に見ると、外科的摘出等をされた後でも展開の余地が残る選択です。
あと、聖域カウントが可能なので、上手に出せば実質3マナ換算でもあります。
(3)《抑制の場/Suppression Field(RAV)》の不採用
これも海外のリストでは割と多いのですが、《抑制の場/Suppression Field(RAV)》を一枚も採用していません。フェッチが多いから当然と言えば当然。
Omni-TellやBUGにそこまで強いカードではないので、メタ読みの上での選択といったところでしょうか。
札幌の環境では最強カードの一翼を担うカードですので、なかなか踏み切れない選択肢なのが悩ましいところ。
(4)サイドの《三なる宝球/Trinisphere(DST)》
これはもう言うまでも無く、明らかにコンボデッキ、特にOmni-TellやANTを意識しています。
エンチャントレスというデッキは、『後手番&開幕1Tに《三なる宝球/Trinisphere(DST)》を置かれる』という状況に追い込まれない限り、そこまで《三なる宝球/Trinisphere(DST)》の影響を強く受けることはありません。
自分から能動的に置くというのは、立ち回り次第で十分にケアできる負担です。
その他にも、
・《悟りの教示者/Enlightened Tutor(MIR)》をメイン採用しない代わりに、全体の枚数に厚みを持たせる
・サイドも『特定のデッキを殺す』カードではなく、広く丸く効くカードを優先して採用しているorメインの積み増しを図っている
・セラの聖域4枚体制で、ガンガン重ね張りからの高速エムラ召喚を狙っていく
など、見た目以上に安定性を重視した作りのように感じました。
では何故このデッキに漢気を感じたのかというと、それはひとえに
「メタ外のデッキを明確に分けている」
点にあります。
SCGのレシピでは恐らく以下のデッキとの対戦はかなり厳しいはずです。
(A)親和
・メインから有効な除去が《払拭の光/Banishing Light(JOU)》のみ
・《エレファント・グラス/Elephant Grass(VIS)》で延命を図るプランになるが、相手にしてみれば《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》付きのクリーチャーが1体殴れればそれだけで勝てるため、非常に簡単
・サイドから《忘却の輪/Oblivion Ring(M13)》や《謙虚/Humility(TMP)》を投入してやっと4:6~5:5といった印象、勝てたとしても三本目の後手番が暗黒
(B)Elves
・まずうちさぁ、再利用出来るんだけど…?
・三玉は強そうに見えて超弱い(GSZ X=3、あっ)
(C)Miracle
・《抑制の場/Suppression Field(RAV)》の有無と、メインからの青対策の有無で有利不利がひっくり返るのがこのマッチアップ。
・カードに1枚挿しが少ないSCGのリストは、高速で相殺独楽を決められると完封の可能性が非常に高くなる。
これらのデッキが札幌に常に一定量居るのがまた悲しい
その代わり、Omni-Tell、ANTなどには強いと思います
除去が少ない代わりに、短期決戦を視野に入れつつ安定性を重視した、というのがSCGのレシピですね。
対MiracleやBUG、Jund等には僕のレシピの方が多分楽に立ち回れます。
全方位にある程度戦えるデッキを目指して作っていますので、当たり前と言えば当たり前ですが。
一方、取捨選択を明確にしたSCGのレシピは思い通りのゲームプランで相手を轢き殺せた時の快感は相当なものだと思います。
あとSCGのレシピは、僕のレシピよりマナ管理が格段に難しいです。
使い手としてやはり目を引くのは《三なる宝球/Trinisphere(DST)》の存在。
先手番から綺麗に決めることが出来れば、それだけで取れるゲームになり得るので、一度試してみたいですね。
一度毛嫌いせずに、《抑制の場/Suppression Field(RAV)》抜きのリストも試してみようかと思いました。
とても勉強になりました。5位入賞おめでとうございます。
見れば見るほど新鮮な驚きに満ち溢れています。
Enchantressぐらいしか自信を持って語れるアーキタイプが無いので、ここは頑張って書いてみよう
まずはレシピを並べてみます。
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=91365
Creatures (7)
4《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress(USG)》
1《開花の幻霊/Eidolon of Blossoms(JOU)》
1《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》
1《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》
Lands (19)
5《森/Forest》
1《平地/Plains》
3《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZEN)》
1《Savannah(3ED)》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath(KTK)》
1《Karakas(LEG)》
4《セラの聖域/Serra’s Sanctum(USG)》
Spells (34)
1《Helm of Obedience(ALL)》
1《払拭の光/Banishing Light(JOU)》
4《エレファント・グラス/Elephant Grass(VIS)》
4《女魔術師の存在/Enchantress’s Presence(ONS)》
1《踏査/Exploration(USG)》
4《ミリーの悪知恵/Mirri’s Guile(TMP)》
2《安らかなる眠り/Rest in Peace(RTR)》
1《ルーンの光輪/Runed Halo(SHM)》
2《独房監禁/Solitary Confinement(JUD)》
2《真の木立ち/Sterling Grove(INV)》
4《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》
4《繁茂/Wild Growth(5ED)》
4《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith(MBS)》
Sideboard
3《三なる宝球/Trinisphere(DST)》
1《窒息/Choke(TMP)》
1《謙虚/Humility(TMP)》
2《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》
4《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》
1《忘却の輪/Oblivion Ring(M13)》
1《安らかなる眠り/Rest in Peace(RTR)》
1《真の木立ち/Sterling Grove(INV)》
1《悟りの教示者/Enlightened Tutor(MIR)》
MMFC 4thPrace
Creatures (5)
4《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress(USG)》
1《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》
Lands (20)
7《森/Forest》
2《平地/Plains》
1《Bayou(3ED)》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath(KTK)》
1《Karakas(LEG)》
3《セラの聖域/Serra’s Sanctum(USG)》
2《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》
Spells (35)
1《Helm of Obedience(ALL)》
3《エレファント・グラス/Elephant Grass(VIS)》
4《女魔術師の存在/Enchantress’s Presence(ONS)》
3《ミリーの悪知恵/Mirri’s Guile(TMP)》
2《安らかなる眠り/Rest in Peace(RTR)》
2《独房監禁/Solitary Confinement(JUD)》
2《真の木立ち/Sterling Grove(INV)》
3《抑制の場/Suppression Field(RAV)》
4《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》
3《繁茂/Wild Growth(5ED)》
1《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith(MBS)》
1《忘却の輪/Oblivion Ring(M13)》
1《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》
1《悟りの教示者/Enlightened Tutor(MIR)》
1《孤独の都/City of Solitude(VIS)》
1《霊体の正義/Karmic Justice(ODY)》
1《ドライアドの歌/Song of the Dryads(C14)》
1《Moat(LEG)》
Sideboard
4《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》
1《謙虚/Humility(TMP)》
3《花の絨毯/Carpet of Flowers(USG)》
1《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》
1《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne(CON)》
1《補充/Replenish(UDS)》
1《無垢への回帰/Seeds of Innocence(MIR)》
1《疲労の呪い/Curse of Exhaustion(DKA)》
1《濠の大魔術師/Magus of the Moat(FUT)》
1《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》
比較になるかと言われると微妙だけど、MMFCで使った自分のデッキもその下に
載せてみました。(デッキリスト提出を併せて済ませる横着プレイング)
お互いのリストで全く採用されていないカードは赤字にしてあります。
SCGのリストは、一言で言うと漢気に溢れているといった印象でした。
具体的に何が違うのか、一つ一つ考えてみましょう。
(1)大量のシャッフル手段
SCGのリストにはフェッチが7枚投入されています。僕のリストは4枚。
《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith(MBS)》4枚と合わせてシャッフルが可能なカードは11枚。《真の木立ち/Sterling Grove(INV)》、サイドの《悟りの教示者/Enlightened Tutor(MIR)》を合わせると15枚ものシャッフルさせるカードが投入されています。
実は北米のリストではフェッチが6枚以上投入されることは珍しくありません。
ただ、これだけ大量のシャッフル手段が投入されたリストはあまり見たことがありません。
言うまでもなく、これは4枚投入された《ミリーの悪知恵/Mirri’s Guile(TMP)》を活用することを想定しています。
話すと意外に「ああー」とリアクションされるので、ここで改めて書くことにしますが、《ミリーの悪知恵/Mirri’s Guile(TMP)》は複数枚置いてもそこまで腐ることはありません。むしろ2枚までは積極的に置きたい。
1枚目の解決で見た3枚が不満であった場合、2枚目の解決にスタックでフェッチ等を起動することで、上3枚を変えることが可能だからです。
常にフレッシュな3枚を見ることに命を懸けていることが伝わってきます。
(2)《開花の幻霊/Eidolon of Blossoms(JOU)》の投入
9枚目のエンチャントレス、という位置付けです。
大量投入されたGSZの使い道の一端という意図も有るでしょう。
自分のレシピではエンチャントレスとしてカウントできるのは9枚。
これは『9枚だと初手にエンチャントレスがある期待値が1を超える』という論理に基づいています。
このデッキは13枚ものエンチャントレスが投入されています。
好意的に見ると、外科的摘出等をされた後でも展開の余地が残る選択です。
あと、聖域カウントが可能なので、上手に出せば実質3マナ換算でもあります。
(3)《抑制の場/Suppression Field(RAV)》の不採用
これも海外のリストでは割と多いのですが、《抑制の場/Suppression Field(RAV)》を一枚も採用していません。フェッチが多いから当然と言えば当然。
Omni-TellやBUGにそこまで強いカードではないので、メタ読みの上での選択といったところでしょうか。
札幌の環境では最強カードの一翼を担うカードですので、なかなか踏み切れない選択肢なのが悩ましいところ。
(4)サイドの《三なる宝球/Trinisphere(DST)》
これはもう言うまでも無く、明らかにコンボデッキ、特にOmni-TellやANTを意識しています。
エンチャントレスというデッキは、『後手番&開幕1Tに《三なる宝球/Trinisphere(DST)》を置かれる』という状況に追い込まれない限り、そこまで《三なる宝球/Trinisphere(DST)》の影響を強く受けることはありません。
自分から能動的に置くというのは、立ち回り次第で十分にケアできる負担です。
その他にも、
・《悟りの教示者/Enlightened Tutor(MIR)》をメイン採用しない代わりに、全体の枚数に厚みを持たせる
・サイドも『特定のデッキを殺す』カードではなく、広く丸く効くカードを優先して採用しているorメインの積み増しを図っている
・セラの聖域4枚体制で、ガンガン重ね張りからの高速エムラ召喚を狙っていく
など、見た目以上に安定性を重視した作りのように感じました。
では何故このデッキに漢気を感じたのかというと、それはひとえに
「メタ外のデッキを明確に分けている」
点にあります。
SCGのレシピでは恐らく以下のデッキとの対戦はかなり厳しいはずです。
(A)親和
・メインから有効な除去が《払拭の光/Banishing Light(JOU)》のみ
・《エレファント・グラス/Elephant Grass(VIS)》で延命を図るプランになるが、相手にしてみれば《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》付きのクリーチャーが1体殴れればそれだけで勝てるため、非常に簡単
・サイドから《忘却の輪/Oblivion Ring(M13)》や《謙虚/Humility(TMP)》を投入してやっと4:6~5:5といった印象、勝てたとしても三本目の後手番が暗黒
(B)Elves
・まずうちさぁ、再利用出来るんだけど…?
・三玉は強そうに見えて超弱い(GSZ X=3、あっ)
(C)Miracle
・《抑制の場/Suppression Field(RAV)》の有無と、メインからの青対策の有無で有利不利がひっくり返るのがこのマッチアップ。
・カードに1枚挿しが少ないSCGのリストは、高速で相殺独楽を決められると完封の可能性が非常に高くなる。
これらのデッキが札幌に常に一定量居るのがまた悲しい
その代わり、Omni-Tell、ANTなどには強いと思います
除去が少ない代わりに、短期決戦を視野に入れつつ安定性を重視した、というのがSCGのレシピですね。
対MiracleやBUG、Jund等には僕のレシピの方が多分楽に立ち回れます。
全方位にある程度戦えるデッキを目指して作っていますので、当たり前と言えば当たり前ですが。
一方、取捨選択を明確にしたSCGのレシピは思い通りのゲームプランで相手を轢き殺せた時の快感は相当なものだと思います。
あとSCGのレシピは、僕のレシピよりマナ管理が格段に難しいです。
使い手としてやはり目を引くのは《三なる宝球/Trinisphere(DST)》の存在。
先手番から綺麗に決めることが出来れば、それだけで取れるゲームになり得るので、一度試してみたいですね。
一度毛嫌いせずに、《抑制の場/Suppression Field(RAV)》抜きのリストも試してみようかと思いました。
とても勉強になりました。5位入賞おめでとうございます。
コメント
あと、適当な抗ヒスタミン薬常備すればいいじゃない
ジャンドとかいないんで気にしなくていいですって。
それください
>常務
じゃあ君がこないだ買った(性的な意味で)黒光りしてるタルモいらないよね、ください
>すみれさん
( ゚Д゚)
他のマッチだと自縄自縛過ぎてさすがに入れたくないなあ。対オムニでも、三球の環境下で自分が勝ちに行けるかが疑問ですが、セラの聖域の枚数でカバー、なのかな?
アレルゲンなら、小青竜湯で症状が改善する、かも。
私はかなり効きます。
うーん、Omniの他と言われるとBurnとかANTとかでしょうか。
Burnは特に速槍強化が不可能になったり、《火炎破/Fireblast(VIS)》が腐ったりと面白そうです。
(《硫黄の渦/Sulfuric Vortex(CNS)》対策の方が重要という説)
少ない土地で回すデッキに対する嫌がらせ、という意味ではカナスレやUR Delverなんかにもワンチャンスあるかもしれません。Digも多少重くなりますし。
ただ入れるかと言われたら多分自分は入れないです。
漢方は考えたことがありませんでした。小青竜湯、覚えておきます。
2ターン目におければドレッジにも効きそうです。黙ってRIP置けと言われそうですがw
過去には《疲労の呪い》やイオナは投入したことがありますが、《三なる宝球》はやっぱり躊躇してしまいます。
「《緑の太陽の頂点》を4枚投入で、1T目のマナ加速12枚体制」のこのデッキだからこそ投入しても大丈夫なのであって、おそらく自分のデッキに入れてみても役立てにくいんでしょうね。